【新規上場】グローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETF(563A)のご紹介

2026年4月23日、Global X Japanは東京証券取引所にグローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETF(563A)を上場しました。当ETFは、国内で初めて米国の「1DTE」、いわゆるデイリー・オプションを活用したカバード・コール戦略のETFで、「Nasdaq-100 Daily Covered Call Target Premium 15% Index(配当込み、円換算)」に連動を目指します。

カバード・コール戦略(通称:カバコ、カバコ戦略)とは、オプションを用いた高配当投資の一つで、原資産の利回り向上を目指す投資戦略です。米国ではカバコETFがすでに主要なインカム戦略として認知され定着しています。2022年に、Global X Japanは外国資産を対象とする国内初のカバード・コール戦略ETF、グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF(2865)およびグローバルX S&P500・カバード・コール ETF(2868)を上場しました。高い分配利回りを背景に、これらのETFは日本でも多くの投資家の支持を集めています。

カバコの仕組みは様々な投資対象に活用でき、且つリターンの目的や特性に応じたアレンジが可能です。グローバルXでは、様々なカバコETFを通じて投資家一人ひとりに合った選択肢をご提供できると考え、今回のETFを組成いたしました。当ETFは、利回りも・値上がり益も・分配金の増加も欲しい方のニーズに応える、従来の伝統的なカバコETFとは一線を画した、三刀流の進化系カバコETFです。

ポイント

  • 15%程度の高い利回り:年率15%程度の利回りを目指して、毎営業日、翌営業日が満期のコール・オプションを売却します。
  • NASDAQ100指数の上昇に追随:カバー率(原資産の保有元本に対するコール・オプションの売却率)が10%前後のため、指数の上昇にも概ね追随し、米テック企業の成長を享受します。
  • 高い透明性:当ETFは、日本の投資家にも広く知られている米国の株価指数「NASDAQ100指数」を原資産としています。また、事前に定められたルールに基づいて運用するインデックス型です。さらに投資対象ETFでは、直接、現物株およびオプションを運用します。
  • 低コスト:実質的な運用管理費用は0.2775%(税込)程度と低水準です。

カバード・コール戦略の特徴

一言で高配当投資といっても、インカム源はそれぞれ異なります。株式では企業の利益が配当に、債券では借入金の返済が利息になり、REITでは不動産の賃料が分配原資となります。カバード・コール戦略では、「株価の変動性」を「オプション・プレミアム」として収益化するので、他の高配当投資とは少し性質が異なるのが特徴です。

カバード・コール戦略の特徴は、大きく4つの要素で決まります。まずは「原資産のボラティリティ」、価格変動性です。ボラティリティが大きいほどプレミアムが大きくなります。次に「コール・オプションの残存期間」です。1か月や1週間、1日、0日などがあり、残存期間が長いほどオプション1枚あたりのプレミアムが大きくなります。続いて「コール・オプションの売却水準(ストライクプライス)」です。原資産の価格とオプションの権利行使価格の水準に応じて、ATM(アット・ザ・マネー)とITM(イン・ザ・マネー)、OTM(アウト・オブ・ザ・マネー)に分けられます。権利行使価格が原資産の価格に近いほどプレミアムが大きくなります。最後が「原資産部分のカバー率」です。原資産に対して100%相当のオプションを売る場合や50%の場合、機動的に行うものなどがあります。オプションの売却量が多いほど獲得できるプレミアムは大きくなります。

当ETFではNASDAQ100指数を原資産に、残存期間が1日のデイリー・オプションを用いて、ATMで売却し、カバー率を10%前後(年率15%のプレミアム獲得目標から逆算して毎営業日調整)にする、カバード・コール戦略を構築します。そうすることで、年率15%程度の利回りに加えて、NASDAQ100指数の成長も取り込む設計としているのです。

デイリー・オプションを活用したプレミアム獲得戦略

当ETFで用いる「1DTE(1 Day to Expiration)」や当日満期の「0DTE」は、満期までの期間が非常に短いため「デイリー・オプション」とも呼ばれます。デイリー・オプションは、マンスリー・オプション(月次)やウィークリー・オプション(週次)より後に誕生しました。2022年に、CBOE(シカゴ・オプション取引所)がS&P 500指数オプションに対して、月曜日から金曜日まで毎日満期を迎えるオプションを揃え、その後急速に市場の拡大が進みました。現在、主要な原資産では月曜日から金曜日まで、全営業日で取引が可能です。

満期が短いほど短時間で損益を確定でき、オプション価格が安く、手軽に取引できることから、投資家はより高い頻度でポジション調整が可能となります。米国におけるオプションの取引高を満期別にみると、残存期間が1週間以内のオプション取引高が7年間で5.3倍と急速に拡大しています。ヘッジファンドやマーケットメーカー、高頻度取引業者といった機関投資家だけでなく、個人など幅広い投資家がデイリー・オプションなど満期の短いオプションを取引し、市場拡大が続いている状況です。

カバード・コール戦略の肝となるオプションのプレミアムは、「本質的価値」と「時間的価値」に分けることができます。本質的価値は、オプションがその時点で実際に持っている価値を表します。当ETFでは、ATM(市場価格とオプションの権利行使価格が等しい状態)でオプションを売却するため、ほぼゼロとなります。

当ETFのカバード・コール戦略で重要になるのが時間的価値で、将来の株価変動に対する期待感を示します。時間的価値は主に「満期までの残存日数」によって変化し、残存日数が長いほど時間的価値は高くなる傾向にあり、満期が近づくにつれて急降下していきます。これは満期までの残り時間が少なくなればなるほど、時間的価値が減少するスピードが速まることを意味します。言い換えると、デイリー・オプションはオプションの時間的価値が急減する直前のため、特にATMで売却した場合に短時間でも十分なオプション・プレミアムの獲得が期待されるということです。

以下の表は、マンスリーとデイリーのコール・オプションを売却した場合に獲得できるオプション・プレミアムを示しています。オプション1枚あたりのプレミアムは、マンスリーの方がデイリーより大きいですが、デイリーは毎営業日売却し、プレミアムを積み上げることができるので、同じ期間で比較した場合、大きなプレミアムを稼ぐことができます。

「成長」と「分配」を両立するカバコ設計

カバード・コール戦略で重要となるのが「カバー率」で、原資産の保有元本に対してコール・オプションを売却した割合を表します。当ETFのカバード・コール戦略では、年率15%のオプション・プレミアムの獲得を目指し、この目標から逆算して毎営業日、カバー率を調整します。

当ETFでは、比較的ボラティリティの大きい「NASDAQ100指数」を原資産に、満期までの期間に対して相対的に大きなプレミアムが得られる「デイリー・オプション」を使用、プレミアムが大きくなりやすい「ATM」でコール・オプションを売却していることから、毎営業日のカバー率が10%前後となります。

カバード・コール戦略において、ATMでコール・オプションを売却した場合、カバー率の分だけ値上がり益を放棄することになり、仮に100%だと値上がり益を完全に放棄することになります。しかし当ETFでは、その放棄する割合を10%前後と低位に抑え、残りの90%はNASDAQ100指数に連動するため、NASDAQ100指数が上昇した場合に概ね追随することが想定されるのです。

以下にNASDAQ100指数と当ETFの対象指数の推移を示しています。既存のカバコETFは、オプションの売却量を表すカバー率を高く設定し、値上がり益をあまり重視しない仕組みになっていました。しかし、対象指数ではカバー率が10%前後と低いため、NASDAQ100指数が上昇する局面でも概ね追随し、値上がり益が期待できます。

また、当ETFで想定される分配利回りに関して、投資対象ETFの12か月利回りは15%程度となっています。一般的に分配金が一定の場合、基準価額が上昇すると利回りが低下します。しかし、当ETFでは基準価額によらず年率15%のオプション・プレミアムの獲得を目指して設計されており、基準価額が上昇(または下落)すると分配金も増加(同 減少)します。そのため、15%前後の利回りの維持が期待されます。

投資シミュレーションが示す長期投資の可能性

当ETFの対象指数から年率15%を分配するケースをシミュレーションします。2019年1月に10,000円を投資した場合、7年間で受け取る分配金の累計額は16,550円にのぼり、分配金控除後の投資元本は20,390円と約2倍に増加しました。また、投資元本が成長しているため、年を追うごとに分配金の額も増えていく傾向があります。すなわち長期で投資した場合、年間15%程度の高い利回りだけでなく、NASDAQ100指数の上昇も享受でき、さらにNASDAQ100指数の上昇に伴う分配金の増加も期待できるということです。なお、NASDAQ100指数が下落した際には、元本および分配金が減少する可能性には注意が必要です

当ETFの特長を踏まえると、年率15%程度の高い利回りを求めている方や、定期的な分配金が欲しい方はもちろん、資産の値上がり益や、さらには分配金の増加にも期待したい方のニーズを満たすでしょう。また、高配当株や債券、REITなど一般的な高配当投資をされている方にとって、NASDAQ100指数を対象としたカバード・コール戦略のETFは資産分散としてご活用いただけるのではないでしょうか。

カバコETFの違いと選び方

グローバルXでは複数のカバコETFを提供しており、当ETFと同様にNASDAQ100指数を原資産とするのが、グローバルX NASDAQ100・カバード・コールETF(東証上場:2865 / 米国上場:QYLD)です。2865とQYLDは、マンスリーオプションを用いた伝統的でシンプルなカバコETFです。純資産総額は2026年3月末時点で、2865が420億円、QYLDは1.2兆円もの規模を誇ります。2865とQYLDはカバー率が100%のため、NASDAQ100指数の値上がり益は放棄しますが、その分プレミアムの獲得を目指します。

当ETF(563A)と、2865およびQYLDは、それぞれ得意な相場状況が異なります。563Aは上昇相場で概ねNASDAQ100指数に追随しますが、2865およびQYLDはカバー率が100%のため放棄します。一方、方向感にかける相場や下落が続く相場では、NASDAQ100指数の値動きへの依存度が小さい2865およびQYLDのパフォーマンスが相対的に優れています。

また、分配金の出し方も異なります。当ETF(563A)は、NASDAQ100の変動に応じて年率目標に基づく獲得プレミアムの額が変動するため、分配金の額も変動します。一方、2865およびQYLDは、『「獲得したオプション・プレミアムの半分」か「NAV(純資産額)の1%」のいずれか低い方』とのルールを定めているため、概ね一定となっています。

どちらも分配利回りが高い毎月分配型のETFですが、よりNASDAQ100指数の上昇に乗りたい方は当ETF(563A)が、毎月の分配収入を安定化したい方は2865およびQYLDが向いていると考えられます。

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563A – グローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETF

2865 – グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF

QYLD – グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF