次のビッグテーマ(グローバル):2025年3月

米国インフラ

大手ハイテク企業の米国製造業投資が急増、リショアリングへの取り組みが活発化

アップルは、国内製造、技術革新、雇用を強化するため、今後4年間で米国内に5,000億ドルを投資すると発表しました。主な取り組みとして、テキサス州ヒューストンに25万平方フィート(約2.3万平方メートル)の製造施設を建設し、2026年に開設する予定です。同施設では、アップル・インテリジェンス向けのサーバーを生産することが決まっています。更に、アップルは全米の先進的な製造業と技能開発の支援に向けて、半導体など先進的な製造業を支援するために設立した米国向けの基金を、100億ドルに増額する予定です。また、アップルは中小企業における人工知能(AI)とスマート製造技術の導入を支援するにあたり、ミシガン州に製造アカデミーを設立する予定です。これらの取り組みにより、シリコン・エンジニアリング、ソフトウェア開発、AIなどの分野を中心とした研究開発部門を中心に、約2万人の新規雇用が創出されると予測されています1。アップルの取り組みは、米国の製造能力を強化しようとするハイテク大手の幅広い傾向を反映したもので、全米の建設・インフラ活動の急増に貢献しています。

人工知能

激しい生成AIアプリ競争、スタートアップのバリュエーションは上がり続ける

オープンAIのChatGPTやアンスロピックのClaudeのような人気のAIチャットボットに対抗するため、メタは2025年第2四半期にMeta AIアプリをローンチする予定であり、年末までにAI業界のリーダーになるという同社の目標の重要な一歩を踏み出します。現在、メタAIは月間7億人のユーザーを抱えるフェイスブック、インスタグラム、ワッツアップに組み込まれています。世界で最もダウンロードされているAIアプリは依然としてChatGPTですが2、今回の動きは、同社のスタンドアローンアプリ(単独のデバイスで操作できるアプリケーション)群に加わってChatGPTのような有料サブスクリプションを含む可能性もあり、グーグルのGeminiやイーロン・マスクのxAIといった競合他社のAI専用アプリ開発に続くものです。アンスロピックの2024年2月の評価額は185億ドルでしたが、最近の資金調達では615億ドルの評価額で35億ドルを調達しました3。アンスロピックは今回調達した資金でコンピューティング能力を拡大し、研究を深め、世界展開を加速させる計画です。また、今回のニュースは、アンスロピックが2024年12月に10億ドルの年換算売上高を達成した後に発表されたもので、これは前年比(YoY)で10倍の増加にあたります4

防衛テクノロジー

欧州連合(EU)諸国が国防支出を加速

欧州の安全保障強化に向けた取り組みの一環として、英国は200億ポンド(約3.9兆円)の軍事費を監督するための新たな防衛部門を創設します。英国は国防費の増額を迫られており、キア・スターマー首相はGDPの2.5%への増額を示唆しています5。北大西洋条約機構(NATO)加盟国は、非NATO加盟国からの紛争の激化を緩和し、米国への依存度を下げるため、GDPの3%を大きく上回る支出目標を約束しています。トランプ大統領はNATO加盟国に対して国防費対GDP比率を現在の2%目標から5%に引き上げるよう主張しており、この割合は現在のどのNATO加盟国よりも高いものになります6。グローバルXでは、EUの国防費の増加は、米国の国防費の削減を一定程度補う効果があると考え、より効率的な防衛技術ソフトウェア・ソリューションの技術革新と調達に拍車をかける可能性があると考えています。

データセンター&デジタルインフラ

AIブームが記録的なデータセンター投資と拡張に拍車をかける

史上最大規模のデータセンター建設ローンとして、ユタ州のデータセンター開発業者が100エーカー(約0.4平方キロメートル)の大規模施設向けに20億米ドル(約3,000億円)超の融資を受け、AIとそのエネルギー集約型ワークロードをサポートする施設への需要が高まっていることが判明しました。このデータセンターは175メガワットの継続的な電力を消費する予定で、米国の17.5万世帯の電力を供給するのに十分な量で、本取引は、2025年で2回目の20億ドル超の融資となります。以前は、データセンターの融資が10億ドルを超えることはほとんどありませんでしたが、AIの飛躍的な成長により、金融機関はより大規模なプロジェクトを支援するようになりました。AIアプリケーションが高度なチップと膨大な電力を必要とする中、開発業者は起工前から大手テナントを確保し、投機的な建設から脱却しつつあります。2024年末時点では、米国の上位8市場全体で6.3ギガワットのデータセンター容量を建設しており、これは2023年の2倍以上にあたります。建設地に関しても、ヴァージニア北部やシカゴのような伝統的なハブではスペースと電力の制約があるため、ルイジアナ州やサウスカロライナ州など、新たな地域への拡張も推進されています7

フィンテック

プライベート・フィンテックの評価と決済処理、底堅さを証明

決済プロセッサーのStripeは、最新の公開買付けで915億ドルの評価額を獲得し、2021年のピークの950億ドルに近づきました。これは2023年の評価額である500億ドルからの大幅な回復にあたります。市場が不安定な際でも堅調な需要がある場合、フィンテック・プラットフォームが強い回復力を持っていることが、今回の評価額で証明されました。AI企業からの需要の急増が、過去2年間のストライプの収益性を支えてきたとも言えます。現在、何百ものAI新興企業がストライプの決済インフラを利用しており、2024年には同社の決済処理額が40%増加し、総額1.4兆ドル(約210兆円)に達しました8。Stripeに加え、大手決済ネットワーク・プロバイダーのZelleも、2024年の総取扱高が1兆ドル(約150兆円)を超えると報告しています。Zelleのユーザー数は前年比12%増の1.51億アカウント、プラットフォーム上での送金総額は前年比27%増となり、P2P決済(買い手、売り手の間で直接支払いを行う決済方法)サービスプロバイダーとしては史上最高の年となりました。この傾向は、不透明感が高い経済でも、優れたポジションにあるフィンテック企業は大きく成長できることを示唆しています9

ロボティクス&人工知能

ロボタクシーに更なる勢い

米国アルファベット参加の無人自動運転タクシー会社ウェイモが、2024年8月から2025年2月までの間で有料ロボットタクシーの週間乗車数を20万台以上に倍増させるという大きな節目を迎えた。2年前に遡ると、週1万台の乗車から20倍に増加したことになる。ウェイモの自動運転システムは現在、毎週100万マイル(約160万キロメートル)以上を走行しています。また、同社がウーバーと提携し、オースティンで商用ロボットタクシーサービスを開始したことを受けて、その数は2025年にはさらに増えると予想されています10。今回オースティンはフェニックスに続き、ウーバーアプリでウェイモのロボットタクシーが利用できる米国第二の都市となりました。また、ウェイモはロサンゼルスやサンフランシスコなど他の都市でも、同社の配車サービス「ウェイモ・ワン(Waymo One)」を通じてサービスを提供しています11。ウーバーとの提携は、従来のライドシェアプラットフォームが自律走行技術をますます取り入れるようになるという、交通業界の重要な変化を表しており、一般市民の間で自律走行車技術が受け入れられつつあることも強調しています。

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DTCR - グローバルX データセンターリート&デジタルインフラ ETF

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