ORBXのご紹介:宇宙テックへの投資

世界の宇宙産業は、単発的なイノベーションの段階から商業規模へと移行しつつあります。打上げコストの低下、ロケットの再使用性の向上、衛星を活用した通信接続とデータへの需要拡大により、宇宙の経済性は変わり始めています。かつてかつて宇宙は政府主導のミッションによって国の威信をかけた領域でしたが、今では現代の通信、地理空間インテリジェンス、防衛システム、そして新たなコンピューティング用途を支えるインフラ層となっています。

世界の宇宙市場は2034年までに年間売上高で1兆ドル(約160兆円)を超える可能性があり、2025年の6,260億ドル(約100兆円)から大きく拡大すると見込まれます。また、拡大する宇宙ベースのインフラ上に構築されるサービスに関連して、相当な関連サービス価値が生まれると考えられます。1 打上げサービス、衛星通信、データサービスなどの分野は、宇宙市場全体の約3倍のペースで成長する可能性があり、一部の革新的企業が相対的に大きなシェアを獲得する可能性があります。2

投資家がこのエクスポージャーを持てるよう、グローバルXは2026年4月14日にグローバルX 宇宙テック ETF(ORBX)を上場させました。同ETFは、再使用可能なロケットや打上げシステム、衛星通信、宇宙探査に加え、宇宙の商業化に関連する企業を含む、宇宙テックのバリューチェーンに関わる企業を投資対象としています。

重要なポイント

  • 再使用可能な打上げシステムにより軌道へのアクセスコストが低下し、新たなビジネスモデルが経済的に成立するようになったことで、宇宙の商業化時代が到来しています。
  • 宇宙市場の売上高は2034年までに1兆ドル(約160兆円)を超える可能性があり、打上げ、衛星通信、データインテリジェンスなどの次世代分野は、宇宙市場全体の約3倍のペースで成長すると予想されます。3
  • グローバルX 宇宙テック ETF(ORBX)は、打上げシステム、人工衛星、宇宙を活用したサービスなど、宇宙テックのバリューチェーンに対するピュアプレイの投資機会を提供することを目指します。

宇宙は商業化段階へ

宇宙は未開拓の経済フロンティアです。19世紀の鉄道や1990年代のインターネット、2020年代のAIが果たした役割と同様に、宇宙インフラは2030年代を特徴付け、世界経済の次の段階に向けた重要な基盤を築く可能性があります。

現代の宇宙開発が始まってから約60年間、宇宙へのアクセスは巨額の予算と独自技術、長い開発期間を必要とするため、一部の国家だけが参入できる特権的な領域でした。この構図は、2010年代に民間資本が打上げ市場に参入し、商業衛星事業者が実行可能なビジネスモデルを示したことで変わり始めました。現在では、商業活動が世界の軌道打上げの約70%を占めており、10年前のわずか25%から大きく上昇しています。4,5

2つの企業グループが、業界を次の段階、すなわち本格的な商業化へと押し上げています。1つは、宇宙へのアクセスをこれまでの個別設計の航空宇宙プロジェクトから、再現性のある物流サービスへと変える打上げサービスを提供する企業です。もう1つは、衛星およびその上で提供される各種サービスを通じて、宇宙インフラの価値を収益へと転換する企業です。衛星を活用したソリューションは、衛星コンステレーションの高密度化と、ブロードバンドインターネットなど軌道インフラ上に構築される新たなサービス層の拡大を背景に、2034年までに宇宙関連収益全体の約63%を占める可能性があります。6

新たな打上げ経済性が宇宙産業のDNAを変える

過去20年間における宇宙テックの最大の構造変化は、低軌道(LEO)へのペイロード輸送コストの低下です。LEOとは高度2,000キロメートルまでの軌道であり、商業衛星の多くが運用されている場所です。2011年に最後のミッションを終えたNASAのスペースシャトルは、LEOへの輸送コストが1キログラムあたり5.45万ドル(約880万円)でした。それが現在、現代の打上げ市場の主力であるスペースXのファルコン9では、1キログラムあたり約2,720ドル(約44万円)となっています。7,8 スペースXの最新の公表資料では、ファルコン9の打上げ価格は7,400万ドル(約120億円)、使い捨て仕様ではLEOに最大約2.2万キログラムのペイロード(搭載物)を輸送することができるとされています。9

正確なミッションの経済性はペイロードによって異なりますが、方向性は明確です。打上げコストは過去と比べて大幅に低下しており、再使用技術と商業ベースでの改良の積み重ねにより、その再現性も大きく向上しています。第1段ブースターを回収して再飛行させることにより、打上げは一回限りの支出から反復可能な運用モデルへと変わります。スペースXは、再使用ブースターとフェアリングで97%の成功率を達成しており、ハードウェアの償却コストを大幅に低減し、業界全体の新たな価格基準を確立させました。10

経済性の改善により、世界の軌道打上げ試行回数は2016年の85回に対し、2025年には約325回に増加しました。米国だけでも2025年に約179回の打上げ成功を記録し、世界全体の活動の約52%を占めました。11

打上げ活動の増加は、業界の計画サイクルおよびその役割そのものを変えつつあります。衛星運用事業者はコンステレーションの補充をより迅速に行えるようになり、各国政府はよりレジリエント(強靭)な宇宙アーキテクチャを構築できるようになっています。また、サプライヤー側にとっても、より予測可能な打上げスケジュールを前提とした市場対応が可能になっています。商業打上げ市場は、2025年から年平均成長率(CAGR)13.4%で拡大し、2035年までに約700億ドル(約11兆円)に成長すると予測されています。12 この成長を支える主な要因として、ブロードバンド衛星コンステレーションの継続的な展開に加え、迅速かつ確実な宇宙へのアクセスを前提とする、防衛向けの強靭な宇宙システムの整備が挙げられます。

打上げ市場はスペースX以外にも広がっています。ロケット・ラボの小型液体燃料ロケット「エレクトロン」は、専用の小型衛星打上げにおいて独自のポジションを確立しており、この場合は1キログラムあたりの最低コストよりも、スケジュール管理やミッションの特定性が重要となる場合があります。2026年3月時点で、ロケット・ラボは約85回の打上げを完了しています。13 2025年には、同社は米連邦航空局(FAA)が認可した打上げの約8%を占めました。14 打上げエコシステム内の多様性と厚みが増すことで、より広範な宇宙関連のバリューチェーン全体にわたるビジネスモデルが支えられます。

衛星コンステレーションが軌道を投資可能なインフラへ

打上げが宇宙産業の発展を可能にする基盤であるならば、衛星はその価値を収益へと転換するレイヤーです。現在の宇宙市場の50%以上は人工衛星に関連しており、インフラ、通信接続、下流アプリケーションにまたがっています。15 現在、市場は個別衛星から、ブロードバンド、測位、地球観測、安全な通信を提供できるLEO上の高密度ネットワークへと機会が移る中で進化しています。このシフトにより、軌道は単発の資産の集まりから持続的なインフラ層へと変わり、宇宙産業における人工衛星のシェアをさらに高めています。

衛星の稼働基盤は急速に拡大しています。軌道上で稼働中の人工衛星は、2010年の約1,000基から2025年には1.2万基超に増加しました。スターリンクやアマゾン・レオ(旧プロジェクト・カイパー)などの事業者がLEO衛星ブロードバンドを拡大する配備プログラムを継続する中、この数は2030年までに10万基近くに達する可能性があると推定されています。16 スペースXのスターリンクは2025年に軌道上の衛星数が1万基に達し、2026年初めまでに155の地域で約925万人のアクティブなインターネット顧客を支えています。17

スターリンクのような衛星ネットワークの規模拡大が進むにつれ、衛星インフラは不規則なキャッシュフローを伴うプロジェクト型の航空宇宙ビジネスではなく、継続収益型のサービスモデルに近づき始めています。グローバルXは、この変化こそが現在の宇宙産業において最も重要な構造変化の一つであり、同産業の投資魅力を支える中核的な要素であると考えています。衛星ブロードバンド市場は、家庭向け通信、企業向けバックホール、モビリティ、緊急対応、軍事用途を背景に、2025年の推定220億ドル(約3.5兆円)から年平均成長率16%で拡大し、2035年までに1,000億ドル(約16兆円)に成長すると予測されています。18

ブロードバンド以外にも、衛星サービス市場は、気候モニタリング、物流の可視化、精密農業、防衛インテリジェンスなどを含む下流アプリケーション層へと広がっています。当社は、約1,450億ドル(約23兆円)規模のこの市場は、コンステレーション密度の上昇と、そのインフラ上に構築される新たなサービス層の拡大によって実現し得る可能性に比べて、まだ初期段階にあると考えています。19

防衛が宇宙テックの戦略的役割を拡大

世界各国政府の宇宙関連支出は2025年に1,370億ドル(約22兆円)に達しました。そのうち約730億ドル(約12兆円)が防衛関連であり、世界の軍事支出全体の約2%を占めています。20 米国では、宇宙が主要な国家安全保障上の取り組みとして認識される中、投資が急速に加速しています。米宇宙軍の2027会計年度の予算要求額は約710億ドル(約11兆円)で、2025会計年度予算の2倍に相当します。21

宇宙は、ミサイル警戒、通信、情報収集・監視・偵察において重要性を増しているほか、強靭な国家防衛体制を支える中核インフラとしての役割も高まっています。宇宙への確実なアクセス能力、宇宙ベースの監視・センシング能力、そして有事や紛争下において衛星機能を迅速に復旧・再構築できる能力は、現代の軍事戦略において必須条件です。ゴールデン・ドーム・ミサイル防衛構想のような計画案は、報道によれば完了までに約1,850億ドル(約30兆円)を要する可能性があり、宇宙ベースのセンシングと防衛インフラへの投資がさらに増加することを示しています。22

このようなプログラムが重要なのは、防衛支出の予測可能性と可視性が、商業資本がより選別的になる可能性のある時期に、宇宙テック市場の安定化を支える可能性があるためです。

軌道上コンピューティングは長期的な上振れ余地をもたらす可能性

宇宙空間に設置されるデータセンターやその他の高電力消費型コンピューティング用途は、宇宙技術のバリューチェーンに組み込まれた長期的な成長オプションとして注目を集め始めています。これらの分野には、すでに多くの資本と技術開発リソースが流入しつつあります。23

軌道上コンピューティングの経済性にはなお課題があります。地上の代替手段と競争するには、低軌道への打上げコストが1キログラムあたり約200ドル(約3.2万円)を下回る水準まで大幅に低下する必要があります。24 しかし、その方向性には合理性があります。軌道環境では豊富な太陽エネルギーにアクセスできるほか、冷却や水利用に関する制約を緩和しやすく、地上における規制対応、許認可取得、土地利用、電力調達などに関する多くのボトルネックを回避できます。

ORBX:宇宙テックの投資機会にアクセスする、より的を絞ったソリューション

グローバルX 宇宙テック ETF(ORBX)は、宇宙の商業化を構築・実現する宇宙テック企業に対し、焦点を絞った投資機会を提供するよう設計されています。同ファンドは、Global X Space Tech Indexへの連動を目指します。

グローバルXの長年にわたるテーマ型ETF運用の知見を活用し、ORBXは宇宙テックのバリューチェーン全体を対象としています。その投資対象の広さと差別化の明確さは、既存の航空宇宙セクターETFや宇宙経済関連ETFでは十分に捉えきれていないと考えられます。これらの企業は、Global X Space Tech Index内の4つのセグメントで構成されています。

  • ロケット打上げおよび再使用型ロケット:宇宙へのアクセスコストを低減する打上げシステムおよび再使用技術を提供する企業
  • 宇宙テック・部品:現代の宇宙運用を支えるミッションクリティカルなハードウェア、推進システム、ソフトウェア、分析技術、専門部品を供給する企業
  • 衛星通信・データサービス:衛星システムおよび関連インフラを通じて、通信接続、測位、画像取得、安全な通信を実現する企業
  • 宇宙輸送、宇宙旅行、宇宙探査:有人宇宙飛行、軌道アクセス、ならびに関連する探査サービスの商業化を手がける企業

組み入れ対象となるには、企業は4つのセグメントで定義される宇宙テック関連活動から売上高の少なくとも50%を得ている必要があります。グローバルXは、この基準により、宇宙事業が単なる周辺的な収益項目や将来のオプションではなく、企業の業績を左右する中核事業である銘柄にポートフォリオの焦点を維持できると考えています。

同指数は修正時価総額加重方式を採用しており、グローバルXは、これにより既存のリーダー企業への投資機会を維持しつつ、市場の次の段階を形作る可能性のある小型・高成長企業も取り込むことができると考えています。その結果、同ETFは、現在既に商業化が進んでいる宇宙テクノロジー領域への投資機会を捉えながら、バリューチェーンの新興分野にも一定のエクスポージャーを保持するものとなっています。

結論:宇宙テックが商業化へ

世界の宇宙産業は、再使用可能な打上げ技術の経済性、衛星を活用した通信接続とデータサービスの収益化拡大、軌道上における国家防衛の戦略的重要性という複数の要因が結びつくことで、構造的な変革を迎えています。宇宙テックの短期的な投資ストーリーは衛星インターネットなどの商業実証済み分野に支えられる一方、軌道上コンピューティングなどの長期的成長オプションは追加的な成長ドライバーとして存在し、その重要性は依然として市場で過小評価されていると考えています。

投資家にとってORBXは、現在の市場において最も構造的に魅力があり、長期的な成長が期待される新興テーマの1つに対し、差別化されたピュアプレイ型アプローチを提供できるものだと考えています。

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