次のビッグテーマ(グローバル):2026年3月

データセンター&デジタルインフラ

AIブームがハイパースケール・データセンターへの大規模投資を再び加速

メタは、インディアナ州に新たな1ギガワット規模のデータセンターキャンパスを建設する計画を発表しました。これは同社にとってこれまでで最大級のインフラプロジェクトの一つです。この施設は、同社の拡大するAIワークロードおよび中核的なデジタルプラットフォームを支えることを目的としており、建設段階で数千人規模の雇用を創出し、運用段階では数百人の長期的な雇用を生み出す見込みです1。また、エヌビディアはオランダのAIクラウド企業ネビウスに対して20億ドル(約3,170億ドル)の投資を発表しました。ネビウスは、トレーニングおよび推論ワークロードの需要増加に対応するため、大規模なAIデータセンター容量の開発を計画しています。特化型のAIクラウドサービスが拡大し続ける中、同社は今後数年にわたり大規模な計算インフラを展開することを目指しています2。これらの投資は、AIの将来的な成長を支えるために膨大な物理インフラが必要であることを明らかにしており、その結果、ハイパースケーラーや専門クラウドプロバイダーは次世代のAIコンピューティングを支えるために、データセンター、高度なネットワーク、電力インフラへ多額の資本を投入しています。

防衛テクノロジー

米国防総省、1,520億ドル(約24兆円)規模の防衛支出拡大を加速

米国防総省は、2026会計年度(FY2026)において、調整予算による1,520億ドル(約24兆円)の資金を全額支出(義務化)する計画を明らかにしました。これは以前見込まれていた1,130億ドル(約18兆円)から大幅な増加となります。この動きにより、防衛調達が加速し、米国の防衛支出総額は議会予算局(CBO)が以前に予測していた時期よりも早く1兆ドル(約158兆円)規模に近づく見通しです。従来のように複数年にわたって段階的に資金を配分するのではなく、ペンタゴンはFY2026中に資金を集中投入し、弾薬生産、ミサイル防衛、航空システム、核戦力の近代化、造船といった分野で短期的な産業拡大を促進します。主な配分としては、通常弾薬およびサプライチェーン拡張に約250億ドル(約4兆円)、ゴールデンドーム・ミサイル防衛構想に240億ドル(約3.8兆円)、航空優勢プログラムに200億ドル(約3.2兆円)、核近代化に110億ドル(約1.7兆円)、造船および海洋能力に290億ドル(約4.6兆円)が充てられています3。この調整予算パッケージを前倒しで実施することで、財政の透明性が高まり、本来は複数年に分散されるはずだった支出が一時的に集中する形となります。その結果、防衛産業基盤全体において、契約、製造、受注残高の見通しが向上します。全体として、この計画は、防衛分野における近代化、高度な製造能力の強化、次世代軍事技術の開発といった構造的なテーマをさらに強化するものとなっています。

ヘルステック

ヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルスとノボ ノルディスクの関係見直しにより、GLP-1を活用したオンライン医療の拡大が加速

遠隔医療プラットフォームを提供するヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルスは、米国の減量ビジネスにおいて戦略の見直しを発表しました。これは、GLP-1と呼ばれる体重管理薬へのアクセスを広げるとともに、拡張性の高いデジタルヘルスプラットフォームの役割を強化することを目的としています。具体的には、オンライン診療(テレヘルス)を通じて、FDA(米食品医薬品局)に承認された減量薬であるウゴービやオゼンピックなどを取り扱う方針です。同社のサービスには、オンラインでの診察、個別の治療プランの提供、そして自宅への医薬品配送などが含まれます。また、これまでノボ ノルディスクとの間であった販売面での対立も和解され、今後はより明確な協力関係のもとで事業を進めていく見通しです4。GLP-1治療薬への需要は引き続き高く、これらをサブスクリプション型のデジタルサービスに組み込むことで、患者の利便性や継続率の向上が期待されます。また、急成長する医療分野の中でも特に高い成長が見込まれる市場において、収益拡大に貢献することが期待されます。

米国の電力化

AIインフラの急拡大が、電力システムや電力網の計画に大きな変化をもたらす

電力業界の調査機関であるEPRI(Electric Power Research Institute, 電力研究所)の年次レポートによると、AIやクラウドの急速な普及により、データセンターの電力需要が大きく増加しています。現在、データセンターは米国の電力消費の約4〜5%を占めていますが、AIの利用拡大や新たな施設の増加により、2030年までに9〜17%まで上昇する可能性があります。特にAI関連の用途はすでにデータセンターの電力使用の15〜25%を占めており、AIモデルの大規模化や世界的な利用拡大に伴い、さらに多くの電力を消費する傾向にあります。結果、米国のデータセンター全体の電力需要は、現在の約177〜192テラワット時(TWh)から、2030年には380〜790TWhへと大きく増加する見通しです。この需要増加は、データセンターが集中する地域に偏るとみられ、発電能力や送電インフラへの負担が高まることが懸念されています。今後は、この需要に対応するために、発電設備への投資、電力網の近代化、送電網の拡張などが必要になると考えられ、電力会社、政府、テクノロジー企業が連携し、安定した電力供給を維持することが重要になります5

AI半導体

ビッグテックがAI成長の次の波に向けて独自チップ開発を加速

メタは、自社のAI活用を強化するため、MTIA 300・400・450・500シリーズと呼ばれる4種類の独自AIチップを発表しました。これらは、SNSなどで表示されるおすすめ機能(レコメンド)や、今後の生成AIの処理に使われる予定です。これらのチップは、台湾の半導体大手TSMCが製造し、ブロードコムの技術支援を受けながら、メタが拡大を進めるAIデータセンターで活用される見込みです6。この動きは、従来の汎用チップに依存するのではなく自社の用途に最適化した「専用チップ」を開発することで、AIの処理効率を高めようとしているテクノロジー業界全体の流れを反映しています。AIモデルは大型化・高性能化が進んでおり、計算負荷が一段と高まっています。こうした中、専用チップを使うことで処理速度の向上や遅延の低減、さらには運用コストの削減が期待されます。このような流れから、先端半導体の設計・製造や製造装置を手がける企業は、今後もAIインフラ拡大の恩恵を受ける可能性が高いと考えられます。

自動運転車&電気自動車

Waymoが大型資金調達、ロボタクシーの世界展開を加速

自動運転分野で大きな進展がありました。アルファベット傘下のウェイモは、約160億ドル(約2.5兆円)の資金調達を実施し、企業価値は約1,260億ドル(約20兆円)と評価されました。これは自動運転業界でも最大級の資金調達の一つであり、ウェイモはこの資金をもとに、ドライバー不要の配車サービス(ロボタクシー)の拡大を進める方針です。2026年には、ロンドンや東京をはじめとする20都市での新規展開を計画しています。同社はすでに米国の複数の都市で商用サービスを展開しており、これまでに数億マイル(数億キロメートル)に及ぶ自動運転データを蓄積しています。こうした実績から、同社はロボタクシー分野の有力企業の一つとされています7。今回の大規模な資金調達は、自動運転技術の商用化が本格的に進むことへの期待の高まりを示しており、都市の交通や移動サービスのあり方を大きく変える可能性があると考えられます。

関連ETF

関連商品へのリンク先はこちら:

DTCR – グローバルX データセンターリート&デジタルインフラ ETF

SHLD – グローバルX 防衛テック ETF

466A – グローバルX 防衛テック ETF

HEAL – グローバルX ヘルステック ETF

178A – グローバルX 革新的優良企業 ETF

2243 – グローバルX 半導体 ETF

DRIV – グローバルX 自動運転&EV ETF

2867 – グローバルX 自動運転&EV ETF